遺言執行者とは

■遺言執行者の指名
遺言執行者は遺言を執行するために特別な権利義務が与えられた者です。遺言者が遺言で1人または数人の者を指名できるほか、第三者にその選任を委託できます。指名された遺言者は相続人や利害関係者が催告した期間内に指名を承認するか自ら決められます(民法1008条)。遺言執行者がないとき、または亡くなったときは利害関係者の請求によって家庭裁判所が選任できます(民法1010条)
遺言執行者には未成年者および破産者でなければ誰でも就任できます。相続人から遺言執行者を指名することも可能です。

■遺言執行者の権限
遺言執行者は遺言の内容を実現するために必要な一切の権限を有します。その代わり遺言の内容を実現する義務を負います。遺言の執行は遺言者の行え(1012条2項)、相続人は遺言者による遺言の執行を妨げるような行為を禁じられます(1013条1項)。遺言執行者は単独で遺言の実現に必要な一切の手続きを行い、遺産を流出させるなど遺言の執行を妨げる者に訴訟を提起できます。

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